この写真は昭和33年か34年頃にチカタ薬局の前で撮影したものです。
当時の三条会商店街にはアーケードはまだなく、青天井でした。
トタンやどこかの板の切れ端をつぎはぎで張り巡らしているのは、大型台風が接近しているとのラジオの情報をもとに自衛の対策として応急に施したものです。
私は小学校3年生か4年生で、前にいるガキどもの中で比較的上品な、向かって右から二人目の少年です。
なぜか私はこの写真を撮ってもらった場面をよく憶えています。
夕方の4時くらいで、早々と当店は台風対策を完了させましたが、お隣の八百屋さん(今はダイシン食料品店さん)はまだ悠々と店を開き商売をされています。
尚この夜から翌朝にかけ台風はやって来ましたが、被害は最小限で収まりました。
まだどの店にもシャッター設備がなかったこの頃は、当店もガラスの引き戸だけでしたので、強風・豪雨などをまともに受けてしまいます。
その防衛対策は、やはり板の張り付けで、台風が過ぎ去った後も取り外せば元に戻せるので、これがベストの方法でした。